HACHINOHE CITY
八戸市市制施工80周年記念出版
漁から戻る日焼けした男、潮風を受けながら裸電球の下、商いする女たちで賑わう湊町の朝市。日本画を想わせる凛とした松林と磯場が広がる種差の景観。未来都市と見間違える臨海コンビナートの夜景。大海原にどこまでも続く北防波堤は、訪れるたびにその姿を一変させ輝いた。私はいつも「美しく撮れるように」と念じながら大切にシャッターを切った。
豪華絢爛、極彩色の山車行列が市内を練り歩く三社大祭。凍てつく寒気の中、新羅神社で焚火を囲み、えんぶり初日を待つ太夫。白髭神社に手づくりされた土俵際で、小学生の奉納相撲を応援しながら、夏祭りや遠足を指折り数え待ちわびた少年の日を思い出した…
【本文 エピローグより】
- Shinichiro Kobayashi: Hachinohe City
- ¥2,857(税別) 2009年発売 講談社 講談社BOOK倶楽部
- A4変形・160頁・掲載写真174点
- Published in 2010 by Kodansha, Tokyo, Japan
- 160pages,174colour plates.
- ISBN978-4-05-215584-7