最終工場
鉱業ニッポンの残像を巡る
吸い込まれる様に大きな鉄の扉を開けると、機械油と夏草の匂いがした。土に還ろうとする錆付いた鉄片、流木と化した机や椅子、幾重にも重なり合う無数のダクト、ペンキが剥落し苔むした機械たちは役目を終え、長い時空の中で放置された終末の時、独自の質感と眼にした事のない色彩を放ち輝いていた…
【本文 エピローグより】
- Shinichiro Kobayashi: Saisyu kojyo last factory
- ¥4,000(税別) 2007年発売 マガジンハウス
- A4変形・192頁・掲載写真192点
- Published in 2007 by Magazine House, Tokyo, Japan
- 192pages,192colour plates.
- ISBN978-8387-1780-4